トニー・レヴィン 世界一忙しいベーシスト

今回登場するのは世界一出来るハゲ(失礼)、
トニー・レヴィン

Tony Levin。長身・スキンヘッド・口ヒゲとルックスは強烈ながら、ちょっとお茶目な魅力的な人物。ベースプレイは言わずもがな超超一流。

トニー・レヴィンアメリカのベーシストで、一番有名なところでは
King Crimsonのメンバーとしての活動です。その他ピーター・ガブリエル、ジョン・レノン等々有名アーティストとの共演は枚挙に暇がありません。
なので今回はベースプレイの面に絞って書こうと思います。

5弦のスティングレイがトレードマークで、ともすればレッチリサウンドの印象が強い楽器をかなりオールラウンドに使いこなします。
元々がクラシック畑の人で、ジャズにも精通しておりアップライトベースもガンガン弾きます。更に、チャップマン・スティックをロックに持ち込んだ第一人者じゃないでしょうか。

相当なテクニックを持ちながら、主張しすぎず(サウンドはかなり主張してますが)、決して楽曲の邪魔はしません。自分の色を濃く出しながら邪魔をしないってのは相当凄いことですね…ベーシストの理想像といってもいいでしょう。


彼のソロバンド。様々な音楽を取り入れているのがわかります。

そして彼のプレイで特徴的なのが「ファンクフィンガーズ。」
ようするにドラムスティックを指にくっつけたようなものなんですが。
本人曰く(Yesの曲をやらなければならなくなったとき)「私はクリス(スクワイア)ほどピックが巧く使えないから、代わりを考えたんだ!!」

逆に難易度上がってると思いますが・・・

かなりパーカッシヴなサウンドです。一見理不尽に見えながら、高速のコードプレイ、ピックとはまた違ったフレージングなどが可能な面白い奏法です。

これが自作のファンクフィンガー。われながらなかなかの出来。ベーシストなら1セットは持っておきましょう!

とまぁなんかキワモノ的な紹介をしてしまいましたが、世界中の著名アーティストから仕事が舞い込むベーシストなのです。プレイヤーとしてだけでなく、人柄の良さも影響しているのでしょう。

多分洋楽のCDがある家なら一枚くらいは彼のベースが入ってるんじゃないでしょうか?というか邦楽でも結構ありますね。耳に残るフレーズがあれば、それはトニー・レヴィンの仕事かもしれません!