ムビラ ジンバブエ・ショナ族の親指ピアノ
おはようございます。今回はカリンバのお化けみたいな楽器、
「ムビラ」の紹介です。オルゴールのもとになったとも。
これがムビラ。これはガリカイ・ティリコティ氏作、キーはB♭。京都のコイズミ楽器さんで購入しました。見た目のインパクトは強烈です!
ムビラはジンバブエ・ショナ族に伝わる親指ピアノの一種です。
いわゆる「カリンバ」に比べ大きく強靭なキーが特徴。
サウンドは煌びやかな倍音の中にも深みがあり、下部についている「マジャカ」というノイズ発生装置の効果もあいまって独特の音色を創り出します。
短いフレーズを繰り返し繰り返し演奏し、先祖の霊を降ろす儀式に使われていた(使われている?)楽器です。
ミニマルなリズム、マジャカによるジージーといったノイズ、歌に踊りと非常にトランシーな楽器であるといえます。
演奏風景・・・
この丸いものは「デゼ」といってムビラの音を増幅する装置です。
カリンバのように箱型のボディを持たないので、外などで演奏するときは必須のアイテムです。
大人数で演奏するとすごい迫力ですね。
ムビラは現在も職人が一つ一つ手作りで作っているそうです。
作り手の個性が色濃くでる楽器で、サウンド・クセ・ビジュアル・果てはチューニングに至るまで同じ楽器はありません。
(というかチューニングが無数にありすぎる)
とはいえ、ガリカイ氏の作るムビラはいくつかの決まったチューニングに基づいて調律されており、違うキーでの合奏が可能です。(普通は同じ職人の同じキーのムビラで合奏するのが基本だそうです。)
音楽的には一歩進んだムビラといえるでしょう。
かなり原始的な民族楽器ですが、使われる音階は西洋のそれに近く、割とコンテンポラリーな演奏にも対応できそうです。
音色は美しいので、メロディをポロンポロンと演奏するのもいいですが、やはりこの楽器が進化を発揮するのはミニマルな演奏をした時でしょう。
そういう意味では、ディジュリドゥなんかとは相性がいいかもしれませんね。
一人で弾けば瞑想できそうな深い音。多人数でやればどこまでもテンションが上げられる、非常に面白い・楽しい楽器だと思います。
日本でもムビラを専門に扱っているショップや、各地でのワークショップも行われています。
何かを始めたいと思っているアナタ、ムビラの奥深い世界に一歩踏み込んでみませんか!